CRPGを楽しむためのメモ

PCOTで海外ゲームを日本語翻訳しながら遊ぶ

【PCOT】『Queen’s Wish 2』の誤読防止フォント

"Queen's Wish 2: The Tormentor" 2022 Spiderweb software Inc.

【このブログの概要】「その英語ゲームは、今すぐ日本語で遊べる」

【PCOT用OCR誤読防止改造フォントへのリンク】

 ●【PCOT】Spiderweb社のRPGを、日本語で快適に遊ぶためのフォント
 ●【PCOT】OCRが誤読しない背景壁紙『Avernum』『Avadon』
 ●【PCOT】『Queen's Wish』の誤読防止フォント
 ●【PCOT】『Geneforge』の誤読防止フォント

 ●【PCOT】『Avernum』の”より良い”誤読防止フォント
 ●【PCOT】『Avadon』の”より良い”誤読防止フォント
 ●【PCOT】『Geneforge5』(旧版)の誤読防止フォント

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2022年8月24日、ついにSpiderweb software Inc.(以下SW社)の最新作、『Queen’s Wish 2: The Tormentor』(以下QW2)が無事発売された。めでたい!
作者のJeff Vogel氏によると、売れ行きも好調のようだ。
システム上、日本語ローカライズが不可能なSW社のゲーム群だが、翻訳支援ソフトPCOTとの相性は最高にいいから、臆せず購入して、日本ユーザーもちゃんと楽しんでいることを伝えたいところ。より良い海外産ゲームの環境作りのために、個々のユーザーが製作者にアピールできる時代なのだから。もちろん僕も速攻で購入した。

今のところSW社の作品しか扱っていないこのブログとしては、ブログ開設以後に発売された初めてのゲームとして、とりあげないわけにはいかない。もう一週間たったので、9月になる前に書こうと思う。

だがしかし!書くことがなんにもないのだ。
ゲーム開始直後のインプレッションは6月の「体験版のレビュー」でだいたい書いてしまった。ちょうど先週から、DeepLがうまく動かない(フリーズする)状況に喘いでいて、恥ずかしながら、体験版以上の進行が出来ていない。

そして、その記事でも書いたように「最近作は行間が広くて、行間狭すぎ問題はあまりおきない」「まれに行間問題が起きることがあるが、以前の『QW1』の改造フォントがそのまま使える」ため、新たな改造フォントをアップする理由もない。

困ってしまったので、ここでは、以前の記事ではオマケ扱いにしていた「特殊フォントの大文字の「C」が「e」に誤読されるのを防止するために改造したフォント」をアップしておくことにする(苦し紛れ)。

Queen’s Wish 2: The Tormentor 用誤読防止フォント】

【概要】

SW社のRPGは、翻訳支援ソフト『PCOT』と非常に相性が良いが、文章の行間が狭すぎるため、(行間狭すぎ問題   *1)前後の行の文字と文字が重なって、OCR読取りに失敗することがある。ただ使われるフォントはむき出しのpng画像一枚に収められているので、手をいれるのは容易である。『QWシリーズ』は、もともと行間がそれほど狭くないから、最低限の改造で誤読防止が可能である。改造済みのフォント画像も見本として掲載する。

Queen's Wish2用改造フォント画像】

Windows版(Steam / GOG

Queen's Wish 2用改造フォント画像
  1. 上の画像を右クリックし、ダウンロードして、G290.pngにリネーム。
  2. ゲームがあるフォルダの中にある「Queen's Wish 2 Graphics Core」フォルダ内のオリジナルのG290.pngをバックアップした上、先程ダウンした画像をそこにコピー。
    Queen's Wish 2 The Tormentor\Queen's Wish 2 Files\Queen's Wish 2  Graphics Core) *2
  3. ゲームを起動してフォントが表示できることを確認。

チュートリアルが終わり、本格的に旅に出る。最初の町についた王子一行。男性の前衛戦闘系二人に、回復系女性、攻撃魔法系女性ひとりという僕のパーティ構成は、他のSW社ゲームでも同じパターン(単なるクセ)。パーティの顔は、いくつかの顔パーツの組み合わせで作れるのだが、似たようなものになりがちなのが、ちょっと残念なところ。

【ちょこっとだけ解説】

●上記したように、今回の改造フォントは、『QW1』のときにあげたものと同じである。ただ、1のものは「なるべく原典を残す」のを目的としたため、フォント画像の下半分の「特殊フォント」にあえてまったく手を付けなかった。癖がある特殊フォントだが、QWシリーズではあまり誤読しないでちゃんと読んでくれるからである。
ただ、大文字の「C」が、丸まった装飾のせいで小文字の「e」と読まれてしまうことがある。そうならないように少し装飾を削ってみたのが今回のフォントである(詳細はこちら)。単にそれだけの違いだ(すいません)。どちらを使っても問題ない。フォント改造について詳しく知りたい人は、前のページをご参照あれ。

大文字のCを加工したもの。以前のページにもひっそりとオマケとして置いておいたフォントを、今回メインに流用した。
もちろん、QWシリーズどちらにも使える。

●『QW2』のゲーム自体の簡単な紹介や、オープニング直後の画像やレビューは、6月15日の記事『Queen's Wish 2: The Tormentor』体験版デモを遊ぶに書いたので、そちらもお読みいただければ幸い。

●実を言うと、旧版の『Avernum5』用の誤読防止フォントというのも作ってみたのだが、このころのゲームは、そのままでは窓化できないし(dxwndなどを使えば可能)、フォント画像もbmpで仕様が異なっている。ほぼ需要もなかろうと、機会が来るまで置いてある。必要ある方いらっしゃいますか?(・・;)

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ー脚注ー

*1:『行間狭すぎ問題』とは:Spiderweb Softwareのゲームは、「行間狭すぎ問題」が発生することがある。フォント自体はトラディショナルで、OCR読み取りに問題がないのだが、行間が狭すぎるため、何行にも渡る英文の場合、前後の行の文字がつながって重なり、誤読されることがまれにあるのだ。具体的には小文字のg,j,p,q,yなどの標準よりかなり下にはみ出している文字と、上に背の高い文字(小文字のb,d,f,h,i,j,k,lや大文字全般、記号!,?など)の一部が重なることがある。それを何らかの大きな一文字と誤読し、おかしなところで行替えが行われて、単語の順がメチャクチャに読み取られてしまう。結果、意味不明な文字化け翻訳文章が現出することがあるのだ。これが起きないように、フォントファイル(PNG画像)をいじって、行間が狭くても、重なりが起きないように改造するのが「誤読防止改造フォント」の骨子である。

*2:SteamやGOGの「ゲームフォルダ」は結構階層の深いところにある。各人の環境によって異なるが、僕の場合は・・・・Steam版は、J:\Program Files (x86)\SteamLibrary\steamapps\common\Queen's Wish 2 The Tormentor\Queen's Wish 2 Files\Queen's Wish 2 Graphics Core。
今回GOG版はもってないが、おそらく、 J:\Program Files (x86)\GOG Galaxy\Games\Queen's Wish 2 The Tormentor\Queen's Wish 2 Files\Queen's Wish 2  Graphics Core