【このブログの概要】「その英語ゲームは、今すぐ日本語で遊べる」
結局いじっちまった。『Geneforge 1 - Mutagen』のフォントである。
何が「結局」なのか、これが何なのかは、前回までのページを参照していただくとして、今回はあんまり長くならないようにする。(ここでとりあげるのはリメイク版。旧版も売っているが、サブタイトルにMutagenとついてるのが最新のリメイク版である)。
[2022.05.28 追記]
旧版の『Gengorge5』(シリーズ最終作)も、同じシステムで、PCOTで遊べることが確認された。初期作ゆえ、行間問題がシビアに出る。詳細は『5』専用のフォントデータのページを作ったので、あわせてご覧いただきたい。
ー目次ー
〈Geneforge1-Mutagen用の改造フォント画像〉
【概要】*1
Spiderweb software inc.(以下SW社)のRPGは、日本語翻訳支援ソフト『PCOT』と非常に相性が良いが、文章の行間が狭いため、前後の行の文字と文字が重なって、OCR読取りがうまくいかないことがある。 *2
2022年4月現在、最新作『Geneforge 1 - Mutagen』では、以前より行間が広がっていて、滅多に誤読はないが、ごく稀に発生することがあるため、フォントファイルに最小限の改造を加えて入れ替える。
【Geneforge1用改造フォント画像】
- 上の画像を右クリックし、ダウンロードして、G290.pngにリネーム。
- ゲームがあるフォルダの中にある「Graphics Core」内のオリジナルのG290.pngをバックアップした上、先程ダウンした画像をそこにコピー。
(\Geneforge 1 - Mutagen\Geneforge Mutagen Files\Graphics Core) *3 - ゲームを起動してフォントが表示できることを確認。
〈どうフォントを変更したか〉
【行間問題】
『Geneforge 1 - Mutagen』の行間はかなり開いていて、初期SW社作品のような深刻な問題はあまりおきない。そのへんは前回記事の『Queen's Wish: The Conqueror(以下QW)』と同じ。なので、改造済みのQWの通常フォント部分をそのまんまコピペして、基本は終わり。*4
誤読については、非常に微妙で、実は上の画像の箇所を、同じようにもう一度読み直すと、今度はちゃんと正しく読み込んでくれたりする。ショートカットではなく自由選択で範囲を選び直すと、また違う結果が出たりもする。なんだかよく判らん。
まあ、現実には、誤読は滅多にないし、今回のフォントに入れ替えれば、さらに安心になる・・・と思う(あかんときはご報告いただけるとありがたいです、はい)。
【特殊フォントの改造】
『QW』では、たまに雰囲気を出す時に使われる「特殊フォント」(フォント画像の下半分部分)をいじらなかった。誤読がほとんどないフォントだったし、あまりゲーム内でも使われてないため。
ほんとは「e」と読み間違えられる大文字の「C」という問題もあるが、あまり実害もないので、笑ってすませた。一応、いじったファイルも、記事の最後におまけでつけたけど。
実はそういう特殊フォントが『Geneforoge』にもある。大文字の「A」である。人間の目には普通に「A」に見えるのだが、微妙な切れ目が装飾で入っているせいか、OCRはあえて「Fi」と読むという難しいことをやってくる。他にも数字の「6」と読んだり(なんで?)、「G」と読んだりする。たまーに「A」と読むこともあるが、非常に稀。
オープニング画面から行ける「Instruction」(マニュアル)の見出し文字に特殊フォントが使われていて、しかも大文字の「A」がやたらめったら出てくるため、かなり気になってしまう。
そんなわけで、今回は大文字の「A」だけ、いじった。雰囲気を損ねないようにしたつもりだが、いじりすぎたかも。すいません。
他の文字はほぼ誤読しないので、これで特殊フォントも誤読は限りなく減るだろう。
『Geneforge』は、まだチュートリアル部分しかやっていないので、内容についてあまり語ることができない。クリーチャーを生み出して味方につけ、戦うRPGのようだ。ポケモンみたいな感じ?
あまりやらなくてもいいことまで含めて、今できるフォント改造はこれで終わり。
憂いなく、SW社の面白いRPGを、PCOTを使って楽しみましょう。
ー脚注ー
*1:これまでと同様、ここでは『PCOT』や『DeepL』『Spiderweb Software Inc.』『OCR』『Steam』『GOG』『日本語翻訳しながら遊ぶ海外ゲーム』などについて、ある程度知り、使っていることを前提に話を進めていく。
*2:『行間狭すぎ問題』とは:Spiderweb Softwareのゲームは、最近作を除き、「行間狭すぎ問題」が発生することがある。フォント自体はトラディショナルで、OCR読み取りに問題がないのだが、行間が狭すぎるため、何行にも渡る長い英文の場合、前後の行の文字がつながって重なり、誤読されることがまれにあるのだ。具体的には小文字のg,j,p,q,yなどの標準よりかなり下にはみ出している文字と、上に背の高い文字(小文字のb,d,f,h,i,j,k,lや大文字全般、記号!,?など)の一部が重なることがある。それを何らかの大きな一文字と誤読し、おかしなところで行替えが行われて、単語の順がメチャクチャに読み取られてしまう。結果、意味不明な文字化け翻訳文章が現出することがあるのだ。これが起きないように、フォントファイル(PNG画像)をいじって、行間が狭くても、重なりが起きないように改造するのが「誤読防止改造フォント」の骨子である。
*3:steamやGOGのゲームフォルダは結構階層の深いところにある。各人の環境によって異なるが、僕の場合は・・・・
GOGはI:\Program Files (x86)\GOG Galaxy\Games\Geneforge 1 - Mutagen\Geneforge Mutagen Files\Graphics Core
Steam版は持ってないが、もし入ってたらおそらく、I:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Geneforge 1 - Mutagen\Geneforge Mutagen Files\Graphics Core だろう
*4:ちなみに、G290.png画像の大きさ自体は違う。右側が短くなっているのだ。コピペしたとき焦ったが、必要な部分の文字は共通していて、いらない右端を切ってしまったようだ。