CRPGを楽しむためのメモ

PCOTで海外ゲームを日本語翻訳しながら遊ぶ

【PCOT】英語版発売初日から日本語で遊ぶ『Legends of Amberland II』

"Legends of Amberland II: The Song of Trees" Silver Lemur Games

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  「その英語ゲームは、今すぐ日本語で遊べる【PCOTへの誘い】」

〈レジェンド・オブ・アンバーランド1〉
 PCOT日本語翻訳で遊ぶ前作のレビューはこちら

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2023年12月、一年前にここでレビューしたゲームの続編『Legends of Amberland II: The Song of Trees(レジェンド・オブ・アンバーランド2/琥珀の国の伝説2:樹々の歌)』が発売された。

発売と同時に購入し、『1』と変わらず、PCOTで楽々、日本語翻訳して遊べることを確認。レトロな味わいの、カジュアルなダンジョンクロウルRPGである。

このゲームは、無料の体験版がSteamにある。PCOTの日本語翻訳体験を試すのにも、ちょうどいい。Steamのゲーム紹介は、日本語で書かれていて、内容を詳しく語っており必読だ。

store.steampowered.com

 

【ファーストインプレッション】

●良くも悪くも『1』とほぼ同じシステム、グラフィック、プレイフィール。

●ドット文字だが、PCOTの翻訳はほぼ何の問題もなく、ラストまで英語をあまり気にせず、突き進める。

この画面を見れば、どんなタイプのゲームかは一目でわかるだろう

とにかく前作『1』の続編として何の迷いもなく遊べる。PCOT翻訳で英語の壁をほとんど気にせずに済む。具体的には前の記事をお読みいただければ幸い。

初期M&MなどレトロなCRPGを思わせる画面。プレイの感覚もそれらに準ずる。いや、レトロゲームは理不尽な難易度に喘ぐことも多いが、こちらは本当にカジュアルにさくさく進み、停滞することはないだろう。

システム的に目立った変更点は、ダンジョン内に「隠し通路」が出来たこと。隠し通路の入り口付近では、メインウインドの右上角の「目」が開いて教えてくれる。

 

【PCOT翻訳のコツ】

もともと大量のテキストを読むタイプではない。また複雑難解な文章もないため、PCOT翻訳との相性はとても良く、日本語版がなくてもほとんど気にならないだろう。*1

ショートカットひとつでどんどん訳していける(クリックで拡大)

今回も、OCRは「Win10 OCR」ではなく崩れた文字に強い「TesseractOCR」を推奨。(切り替えはPCOTのツールメニューから「設定→画像加工&OCR読取設定→使用OCRエンジン」で行う。そもそもWindows10 OCRを導入していない場合は、PCOTのデフォルトがTesseract OCRだから気にしなくていい)。

ドット文字にも恐ろしく強いと噂のGoogleOCRも、最近PCOTで使えるようになった。だが僕はまだ試したことがない(従量制課金が怖いため)。

さて、僕はPCOTを、翻訳する範囲をあらかじめ指定した、ショートカットでしか使わない。楽だから。
このゲームは、主要なテキストが、決まった位置の定形ウインドウ内に出るので、PCOTのショートカットとも相性がいい。

僕は自分の使っているマウス(トラックボール)の余ったボタンにPCOTのショートカット1(shift+ctl+1)を登録している。何も考えずに、そのボタンを押すだけで、定形ウインドウが常に訳されるので、超楽ちんである。 *2

文字の出るこのウインド全体を指定すれば、ショートカット固定翻訳は、ほとんど事足りる

固定翻訳設定のメイン(shift+ctl+1)は、上図のように、文字表示ウインドウ全体を思い切って大きめに指定する。人物のアイコンなども範囲に入っているため、ゴミ文字混じりになったりするが、あまり気にしないでいこう。意味不明になることはほとんどない。*3

あとは、必要なときにPCOTのフリー選択のショートカット(shift+ctl+F 。これもマウスのボタンに登録している)で訳せば事足りる。*4

マウスに余分なボタンがない人は、マクロキーボードを使う手もある。複数のボタンを押すショートカットが一つのキーに登録できる。僕が購入した4キーのものはなかなか優秀だった。 *5

 

【キャラクターとポートレイト】

キャラクターは、前衛が真ん中三人で、後衛が左右に分かれる・・・という変わった順番

今回も、パーティは7人。全員自分で作れるが、僕はキャラ作成に凝る人間ではないので(というより面倒くさがって)、クイックスタート用のキャラと同じステイタスや種族をそのまんま使って、名前だけが違うキャラを作った。

各キャラクターのインベントリ画面。
各アイテムの説明などは、カーソルオンで説明ウインドが開くので、フリー選択ショートカットで訳すことができる

デフォルトでたくさん用意された、初期M&M風のキャラポートレイトも悪くないが、今回は、気分を変えて、『アイスウインドデイル』で使えるポートレイト画を使用してみた。なんかギャップがすごいが、こういうのもありだろう。

以前からIWDのイラストが超お気に入りで、『バルダーズゲート1,2』のウィークポイントであるポートレイトの出来の悪さがいやになって、これに変更してからというもの  *6、可能なときには他のゲームでも、これらをいつも使うようになった。Justin Sweetというイラストレーターの作品のようだ。今でも、別格の重厚さで、僕の中ではベストのファンタジー画として他を寄せ付けない。

フォルダー内の様子。オリジンのものはコピーしておいて、名前を置き換える

ポートレイトは、ゲームフォルダの \data\images\portrait\character 内に入っているheroフォルダ(男女別)より、任意のものを入れ替える。正方形のPNG画像なら、サイズは適当でいいようだ(僕は一辺120~200ぐらいで作った)

ジャスティン氏は、ポートレイト画だけではなく、IWD公式壁紙でも素晴らしい絵を提供している。 右は『バルダーズゲート2』の壁紙で、今も僕のPCのデスクトップを飾っている。

 

【プレイの感想】

Easyモードだとラスト無双状態に。約28時間。ボリューム的には前作と同じぐらいか。世界を駆け抜けていく感覚。

フィールドを埋め尽くすボーズ蛮族の群れ!
倒しても倒しても続々と連続して戦闘になり、なかなか終わらない。

今回の特徴?として、フィールドやダンジョンに、モンスターがものすごい数、溢れている場所がある。一面びっしりな状態が見えるだけに、妙に笑えてしまう。

蛮族や沼ゴブリン、氷トカゲ、洞窟蜘蛛など、もう見渡す限りうじゃうじゃ。戦いはじめると、次々と後ろから「補充」されて、いつまでも戦闘が終わらない。状態異常にされると面倒なのだが、予めバフかけとけば、あとはひたすら殺しまくるだけで済む。無双状態である。
リアルタイム性のないゲームなのに、もうひたすらキーを連打してたような気がする。

世界の隅々まで巡る大冒険を、さくっとカジュアルに進める。比較的初期にファストトラベルを使えるようになり(グリフィンでひとっ飛び)、行ったことのあるフィールド上なら一瞬で戻れるため、補給にも困らない。
公式の言うように「おとぎ話のような」「少しユーモラスな」冒険体験を存分に味わうことができるだろう。

〈Legends of Amberland〉
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yupi1go.hatenablog.com

脚注

*1:プログラムの作りが2バイト文字に対応してないため、日本語ローカライズは無理だと聞いたことがある。よくわからんけど

*2:ちなみに僕が使っているのはLogiのワイヤレストラックボール。スクロールボタンが左右に倒れるのでそのアクションにショートカット1と2を割り付けてある。フリー選択については、普段使わない「進む」ボタンに割り付けている。でも、今Amazon見るとえらく値段が高くなってる気がする。やだやだ。

*3:どういうわけか一番下の「CONTINUE」のボタンが、常に変な日本語に変換されるが、まあ実害はないだろう。なぜか何パターンかの全然違う文章になる

*4:各所にある「看板」などを読むとき、文章が短かすぎるせいか、メインのショートカット1ではうまく読んでくれないことがある。範囲を狭めたショートカット2も登録しておくと便利かも。まあそんなときはフリー翻訳キーで訳せば問題ないのだが。

*5:もちろん普通のキーボードでショートカット打ってもいいんだけど、僕は恥ずかしながら二つキーを押すのが面倒なのだ。間違えるし。何も考えずボタンひとつ押して、次々訳されていくのが楽

*6:BGのような有名ゲームだといろんな便利ツールがあって、ゲーム内で出会う仲間のポートレイトも変更ができたのだ。EE版にもある。