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PCOT翻訳で遊ぶ【ダークウッズ日誌】まとめ4〈07日~08日〉ハーブ狩り

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The Secret of Darkwoods  前回までは・・・

闇の森で「俺」を追っていたのは、暗殺教団だった。奴らの居場所を探るため、三種の薬草を探さねばならない。

◆ダークウッズ秘録 第07回 (2024.03.18)


失踪

実験薬の副作用でガタガタな体を、宿屋のベッドに横たえる。
翌朝、ふらつきながら宿を出た俺に、声をかけてきた男がいた。悪役ぽい人相に身構えたが、強盗の類ではないらしい。

冒険者の力を借りたい。最愛の娘が行方不明なんだ!スリーピーグローブの裏山で、子供たちと一緒に木の実やキノコを集めていたんだが、収穫物を集めている最中に、長女のズロヴィアが私たちの目の前から行方不明になった。何日も探したが未だに行方がわからないんだ」
そう。クエストを積極的に受けて、頭脳を鍛えねば、目的が果たせない。
俺はうなずいた。

現場近くに娘の赤いスカーフが落ちていたのを、地元の木こりが発見したらしい。まずはその男に話を聞いてみよう。

捜索

森は広大で、少し暗く、青々としている。クルミ、マツ、オークの木がメインのようだ。

ようやく木こりの小屋に到着した。木こりは50代の男性で、警戒心あらわに俺を見ている。まあ、盗賊から剥いた装束だからな。遠くで鳥や野生動物の鳴き声が聞こえる。

「あの娘と家族にとっては悲しい状況だ。でも、この辺に長くいるから、森から戻れない人がいることも知ってる。飲み込むのはつらいが、これが現実だ」

道案内を請う。寡黙な木こりの後に続き山道をたどる。

やがて、天空を覆わんばかりの巨大なオークの木が生える広場についた。

スカーフはここで見つけた、と木こりが言う。あたりを探すが手がかりはない。

襲撃

ふと目を上にあげると、オークの枝に蠢くものがある。危ない!と警告する間もなく、翼手竜が雷光のように木こりを襲い、引き裂いた。

パリィ、ローリング、左右へのジャンプなど、スピード能力を駆使して、俺を攻撃しようとするモンスターから身を避ける。空を飛ぶやつは始末におえない。だが俺は致命的な一撃を放ち、怪物の一生に終止符を打つ。

娘の捜索を諦めかけた頃、近くの茂みに誰かの気配を感じる。そっと忍び足で近づく。
「君がズロビアか?」
想像していたよりずっと逞しく、大人びた少女が理知的な笑みを浮かべている。

真相

「両親が追わせたんでしょう?逃げ出したのは、地元の貴族に仕える生活に嫌気がさしたから。オーツ麦を食べ、農家のいとこや変態ジジイと結婚して、50で人生を逃したことに気づくなんて嫌」

「死にたいのか。ここは危険だ」


「森が危険?もう何匹かモンスターを倒したし、次はダンジョンを探検するわ。武器もあるし、スキルも器用さも体力もある。そして何より私は自由。誰にも指図されず、好きなように人生を切り開いていけるの」

「お遊びはそろそろ終わりだ。親を悲しませてはいけない」

「人生は一度きりだし、親のために無駄にするつもりはない。もう子供じゃない。わがまま娘の一時の気まぐれでもない。私は冒険者として生きられる」

依頼された仕事をまっとうするためには、引きずってでも連れ帰るべきかもしれない。だが、はっきりとした意思と思慮を持った女性の人生を、誰が変えられるだろう?

少女はイニシャルと血のついたハンカチを示し
「これを見せて、私はもう死んでいたと言って。伝統に従い、ここに埋葬したと。親は三日間泣いて、自分の人生に戻るでしょう。なんなら、本当のことを言ってもいいわ。」

「・・・君は今のままが幸せなんだろう。たとえ本当の死が待っていても」

「ありがとう。いつか廃墟の片隅や沼地で、出会えるかもしれないね」

告別

町に戻り、依頼主に血染めのハンカチを見せて、娘は死んでいたと告げた。
「私たちは毎年、この子の墓に花を供えに行くよ」と雇い主は言った。

***

『私が殺した少女』という和製ハードボイルドがあるのだが、そのタイトルが別の意味でぴったりだなと思ったのと、ちょっとした騙しのミスリードになるかな・・・とミステリバカ的キモ思考で、この日の表題になった。

◆ダークウッズ秘録 第08回 (2024.03.19)

スキルアップ

探索の帰りに出会った盗賊を倒すと、失っていた能力がまた目覚め、頭も冴えてくるのを感じる。今ならスキルを学べるかもしれない。
早速魔女の棲家で、薬草学、ルーン文字解読、説得、集中のスキルを詰め込む。おかげで、最初の村の「人狼亭主」の件も片付けられた。

“忘却の坑道”

今こそ、2つめの薬草を入手しよう。
“忘却の坑道”の入口は狭く、曲がりくねった狭い道からはカビと腐敗の臭いが漂ってくる

 

床は粗く凸凹した石でできており、壁には古く崩れかけたレンガが並んでいる。右手には古ぼけた階段があり、そのすぐ脇には鉄製の扉がわずかに開いた部屋。
階段を登りはじめると、罠が発動した。なんとか耐えたが、その後も罠だらけだ。
何か重要なものが上にあるのだろう。
階段を上りきると、そこは狭く小さな部屋だった。部屋の中央には、古代の複雑なルーン文字で覆われた小さな象牙の箱がある。
箱の文字は複雑すぎて、今の俺には読めない。街の古書店ならこれを読んで開けてくれるかもしれない。そっと箱を取り上げる。

階段を降り、少し開いた扉の部屋に入るが、真っ暗闇である。
幸い松明を持っている。冒険者の心得というやつだ。
部屋にはなにもないが、壁に4種の動物の意匠が彫り込まれた石版がはめ込まれている。なんのことか判らないが、順番を書き留める。

奥に続く廊下を進むと、こういう場所ではお決まりの巨大コウモリが襲ってくるのでさくっと撃退する。

廃墟の研究室

廊下の途中に“廃墟の研究室”はあった。

 埃をかぶった実験器具や色とりどりの液体が入った薬品瓶、古代の書物などが散乱している。 薬品棚をあさると、お目当ての月光花のエッセンスの瓶を発見した。

さらに漁ると、小さい妖精の入った瓶を見つける。中で羽ばたきながらもがく妖精を放してやると、お礼に一度だけ、冒険者の資質のバランスを変えてくれるという。例えば、腕力を少し減らして、知力をぐっと上げる・・・なんてことができるらしい。
お言葉に甘え、調整をお願いする。

不思議な感覚を味わい、感謝の念とともに、妖精を見送った。 ダンジョンはさらに奥に続いている。


ダンジョンの主

廊下の突き当りには、上に登る階段。その脇には鉄の扉がある。

扉を開けようとするが、かなりのエキスパートでも開けられない鍵がしっかりかかっている。諦めて階段を登る。

最上階で、恐ろしい形相のアンデッドナイトと対面する。
骸骨の騎士は錆びた鎧を身にまとい、剣を振り回している。その目は悪意に輝いている。敵は剣を振り上げて突進し、その腐った手足は驚くほどのスピードで動く。

死闘は数分で終わった。

見回すと部屋の壁に鉄鍵がぶら下がっているのに気づく。これは階下の開かない鉄扉の鍵に違いない。


宝箱

階下におり、鍵をあけると部屋には大きな宝箱が鎮座していた。
これぞ、冒険者の夢だ。
宝箱を開ける仕掛けは4つの動物のシンボルの描かれたボタン・・・。
なるほど。暗闇の部屋の手掛かりに沿ってロックをはずす。

金貨とステイタスアップができるアーティファクト象牙のブーツを入手し、洞窟を後にする。

残る薬草はあとひとつだ。

***

ほんとに「ゲームブックの世界」に出てくる、仕掛け、罠、雑魚敵、ラスボス、いくつもの謎の部屋、暗号、鍵、薬草、妖精、隠された宝箱、古代のアーティファクトなどが全部揃った、「THE典型ダンジョン」なのが、この「忘却の坑道」である。ユーザーが必ず来るだろう場所に、あえて作られたフシがある。かなり楽しめる。

●『ダークウッズ日誌』PCOT翻訳プレイ|インデックス

The Secret of Darkwoods

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PCOT翻訳で遊ぶ【ダークウッズ日誌】まとめ3〈05日~06日〉泥沼の探索者

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The Secret of Darkwoods 前回までは・・・

村人の様々な依頼をこなして、資金調達と能力回復を図る“俺”。そろそろ、過去に向き合う調査に行く時がきた。

◆ダークウッズ秘録 第05回 (2024.03.16)


マングローブの森の沼

そろそろ自身の過去をたぐる旅に出よう。
酒場の酔っ払いが見たという、俺が倒れていた森に関する情報を得るため、酔っ払いが遺失した婆さんの形見のブーツを探しに〝禁じられたマングローブの森〟へ

淀んだ泥水と腐った植物による湿気と臭気、そして毒虫が顔にまとわりつく不快さ。
だが、湿地は、様々な水生植物、魚類、両生類、昆虫、貝類、蝦蟹、水鳥などを育む生命のスープでもある。もちろん、その中には得体のしれない怪物も含まれている。

長時間のどぶさらいが続く。ようやくブーツを見つけた時、沼の水面がざわつき、不気味な影が立ち塞がった。

半分腐った植物や、何かのどろりとした肉の集合体が、ぼんやり人の形をなし、汚泥を滴らせている。顔に当たる部分に張り付いた、ぬるぬるした藻が割れて、無数に生えた牙が見えた。

ゴーレムにも似た、魂なき沼地の怪物である。
躊躇なく斧を叩き込む。
手強い相手だったが、動きは鈍重で、意外と早く片が付いた。

 

調子にのって沼の探索を続けると、巨大なワニ頭の怪物に遭遇し戦う。
だが、硬い触手にぶっ飛ばされ、ほうほうの体で逃げ出した。
湿原は面白い生き物の宝庫だ。また探索に来よう。
***

湖沼は何箇所か存在し、日替わりでいろいろな生物が登場したり、不思議なイベントが発生する。僕は好きで琵琶湖畔に引っ越してきたような人間なので、こういう淡水の疑似博物描写が大好物である。この世界の湖沼巡りを、スピンオフとしてまとめたいぐらいだ。

追手の影

村の酒場にもどり、酔っ払いにブーツを渡すと、俺が倒れていた森で見たものを教えてくれた。
黄色い太陽のマークのついた紫色のローブのフードを被った三人の男がいたという。危険な気配を漂わせ、誰かを必死に探していたらしい。

そばで聞いていた別の酔っぱらいが
「その格好は〝聖なる太陽の寺院〟の司祭に似ている」と証言する。
次に訪ねる場所が決まったようだ。

聖なる太陽の寺院

古都テルヴィルは活気ある大都市だ。その中心にそびえるのはこの町を象徴する〝聖なる太陽の寺院〟の尖塔である。

ここが俺に関わりのある一味の根城なのだろうか。
荘厳な雰囲気を漂わせた礼拝堂で献金をし、緑の太陽のマークのついた黒い服を着た司祭にフードの男たちについて質問する。

「聖なる太陽の子よ、それは我々の教団ではない。聖なる太陽の色には厳格な規則があり、その話の服装は、それとはまったく異なっている」

そしてラウディーヌ・イーグルハートのことを、教えてくれる。

「彼女はエルネラリアのすべての教団とカルトを知る学者だ。この時期なら、〝自然の寺院〟にいるはずだ。街ではなく、数マイル離れた森の中にある」


鳥を見た

寺院を辞そうとすると引き止められ、別の依頼をされる。
ある司祭の家で小鳥を飼い始めたところ、巨大になりすぎ、暴れて困っているらしい。
それラルゲユウスという鳥じゃない?

フィルブールという町まで行き、住居を占領しているという巨大鳥に相まみえる。

凶暴な鳥は、かなりの強敵に見えたが、どうやら運が味方してくれ、無事倒すことができた。

司祭は喜び、貴重なアイテム「器用さの指輪」をくれた。

そろそろ自然の寺院に向かおう。

***

登場人物にメタ発言をさせて恐縮だが、この鳥の話を聞いたらラルゲユウスという言葉を出さずにいられないだろう(ジジイは)。シンウルトラマンにも出てた。

◆ダークウッズ秘録 第06回 (2024.03.17)


自然の寺院の賢者

"自然の寺院"は、その名の通り、鳥の囀る木々の間にあった。
大きな建物があるわけではない。自然の森そのものが寺院なのだろう。


緑の草むらで、瞑想中らしい女性がいる。
姿勢を崩すことなく「何の用?」と問う。
ラウディーヌは緑色のドレスを着た年配の女性で、俺の到着に少しも驚いた様子はない。

紫ローブの男たちについて尋ねる。

「あなたが探しているのは、おそらく〝罪なき光のカルト 〟の一派だろう。彼らは何十人もが属する暗殺教団で、この国の陰謀のほとんどに関与している危険な連中だ」

物騒な話になってきた。俺はそんな奴らに追われていたのか。

「連中はどこかに身を隠し、その行方は誰も知らない。しかし、私は彼らの居場所を突き止める手助けができる。薬で精神的トランス状態に入る必要があるが、その薬を作るには特定の材料が必要だから、それを持ってきてほしい」

必要な三つの材料とは・・・

1“解答の広場”にあるハイビスカスの花
2“忘却のトンネル”にある月花のエッセンス
3“クリフドウェル洞窟”にあるダチュラストラモニウム

さらに、薬草学のスキルがないと薬草を同定することもできないから、魔女のペチュニアの元で安く教えてもらうように、とアドバイスをくれた。

魔女の庵の愚者

薬草学の知識を得るために、蚊がまとわりつく沼地のほとりにある魔女の庵を尋ねる。
魔女も棲家も、それにふさわしい 怪しげな見た目と雰囲気だが、話してみると意外と親切である。

魔女はこれまで欲しかった、説得や集中力、ルーン文字の解読、そして薬草の知識などのスキルを安く教えてくれるらしい。

だが、俺は腕っぷしをあげることばかりにかまけすぎていたようだ。
頭が悪すぎて、スキルを学ぶことができないのだ。
もう少し経験を積み、知力を鍛えて出直すしかない。
***
このときは本当にまいった。能力値のうち、知力が足りず、薬草を探すのに必要なスキルさえ覚えられないのだ。なんとかレベルをあげて(レベルがあがると、能力値2種を1ずつあげることができる)知力を増やさねば、この先詰んでしまうかもしれない。


解答の広場へ

ルーン文字で覆われた大きな石のある“解答の広場”で、ハイビスカスの花を探そうとするが、やはりスキルを覚えられなかった頭の悪い俺には、文字を読むことも、花を探すこともできない。

藁にもすがる気持ちで、病気の兄のために薬草を摘みに来たという女性に声をかけると、ハイビスカスの余分はないが、パラヒルという町の錬金術師の店で買えるという情報をくれる。
ありがとう、兄さんの回復を祈ってる。

***

たとえ、おバカでスキルを覚えていなくても、ちゃんとメインストーリーを進める別の手段を用意してくれている心配りが素晴らしい。よく練ってあるなぁと感心した。

呪いの村の災禍

パラヒルは、呪いの村と言われる陰気な場所だ。
いつも不思議な病気や奇妙な出来事に悩まされ、住民たちは迷信深く、この村に憑いていると信じられている悪霊の気配を気にしているようだ。

錬金術士の店にいき、件の薬草ハイビスカスの入手に成功し、胸をなでおろす。
すると店の主人から、画期的な新薬の治験をしないかという提案。
ただ、飲むだけで、報酬をはずむという。もちろん安全だ、という言葉を信じて、三種の薬を口にする。
だが、薬は喉を焼き、目や口から液体を撒き散らしながら、のたうちまわる羽目になった。

虚脱感が酷い。さすが、呪いの村だ。
こんな目にあわされるのも、俺の頭が悪いせいなのだろう。

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