【SKALD日本語化プレイ】PCOTで翻訳しつつ遊ぶスカルド日誌
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◆漂着
目的地であるイドラ島の海岸の近くにいる。おそらく。
まだ海中だが、足が岩をとらえている。周りは真っ暗だ。だがその感覚も夢か現か判然としない。一歩踏みだそうとした瞬間、またもや意識が暗闇に飲み込まれる。
カモメのような巨大な海鳥が興奮して騒いでいる声で目が覚める。私がくたばり、ついばめるようになるのを待っているのだろう。
鎖にでも縛られたように身体が動かない。再び意識が薄れる。
だが潮が満ちて波が運んだのか、次に目を覚ますと私は海岸にいた。鳥の餌になり損ねたらしい。
見回すとゼファー号の残骸や荷物が海岸に打ち寄せられている。
生死を問わず人影は見当たらない。身一つの私は、サバイバルに必要なものを求め、ビーチコーミングを始める。ろくなものはない。
喉の乾きと空腹、全身の傷と疲労と低体温で、今度こそ目を覚まさない眠りに陥るのは時間の問題に思えた。
◆最初の仲間
「まさか、私以外に生き残った人がいるとは!」
突然の声に目をあげる。岩の上にいるのは、海運ギルドの制服を着て、弓をつがえた女だった。濡れた赤毛が顔に張り付いている。
彼女は腰の革袋を差し出した。わずかに残ったブランデーを貪るように飲み干すと、僅かながら体内から暖かさが戻るのを感じる。
彼女の顔には見覚えがある。ゼファー号の船員の一人に違いない。
「カティアナよ。船じゃカットって呼ばれていた。ここにいると凍え死ぬわ。この島は普通じゃない。口の中にイヤな味がするようなおかしな感覚。怪物もいる。このへんに船員の死体が見当たらないのは、でかい海の生物が西にある洞窟に引きずり込んでいるからよ。私は見たの・・・」おぞましげに身体を震わせる。
まずは物資と避難場所の確保をせねば。カットはすぐ北側で家の煙突らしきものを見たという。暖炉と食料が見つかれば一息つけるだろう。
私はふらつく脚で立ち上がった。カットが手を貸してくれる。
◆海岸のスカベンジャー
漂着物を漁り、僅かな小銭や武器、食料を入手しつつ避難場所を探す。
海岸から少し北に行く道中にひとりの男を見かけた。
日焼けした革のような肌をした痩せた男が、こちらをじっと見つめている。彼はぼろを身に着け、つばの広い帽子をかぶり、肩には大量のスクラップを担いでいる。男はバシロと名乗った。
「バシロはメイルシュトローム(大渦)の母が飲み込まなかったものを集めて生活している。そこで提案だ。お前は強そうだしわしは金をもっている。お前らが集めたものはなんでも買うぞ。このすぐ北に家がある。休憩もできる」
怪しげないかれた爺さんだが、今は藁でもいいからつかまりたい。
「だが最近はここらの海のいきものがデカくなり、変な形になって徘徊している。気をつけないと鋏でぶつ切りにされて食われるぞ」
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